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問題解決の美しい道すじ【書評】イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅 和人(著)

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」


Kindle版を読了。
久しぶりに興奮し、充実した読後感が味わえた本。
発売当時から気になっていたのに、欲しいものリストに入れたままでした。
もっともっと早く読めばよかった。
概要、説明、具体的方法まで網羅した良書!





  この本の概要
イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
安宅和人 (著)
単行本(ソフトカバー):248ページ
出版社:英治出版
ISBN-10:4862760856
ISBN-13:978-4862760852
発売日:2010/11/24
寸法:21.2 x 13.8 x 2 cm






  目次



はじめに
 優れた知的生産に共通すること

序章 この本の考え方―脱「犬の道」
第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」
第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする
第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める
第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる

おわりに
 「毎日の小さな成功」からはじめよう







  要約
・犬の道に入ってはいけない
・「イシュー度」を上げ、最終的なバリューを上げる
・「イシュー度」を見極めてからスタートする
・そのイシューが本当に今必要なのかどうかを常に考える
・「答えを出せないもの」はよいイシューとはいえない
・知り過ぎ、集め過ぎもよくない
・イシューは答えを出してナンボ
・イシューは手早くまとめてナンボ






  感想
元々タイトルが気になっていて、各書評サイト等で評判だったこの本。
ずっとアマゾンの欲しいものリストに突っ込んだままになっていました。

著者の安宅氏、異色且つ凄まじい経歴の持ち主。
僕の業務領域のマーケティングも経験されているということで、
内容も非常に馴染みやすく頭にするすると入る内容でした。

元々この本の内容は安宅氏のブログ記事が元になっているということです。
圧倒的に生産性の高い人(サイエンティスト)の研究スタイル
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Being between Neuroscience and Marketing


さてイシューとは何ぞや、ですが著者の言うイシューとは、


「バリューの本質」は2つの軸から成り立っている。
ひとつめが、「イシュー度」であり、2つめが「解の質」だ。



日々の業務の中で大なり小なり問題を解決せねばならない中で、
闇雲に問題にぶつかってはいけないと著者は言います。
要約にも挙げた、本当に必要なイシューを見極めてからスタートすることで
「ああこれは無駄な作業だった」と悔やむことが減っていくと。
あとは著者が勧める手法にてストーリーを組み立てて、
解のあるイシューをまとめていくことになります。

前半、特に序章はイシューについての考え方、仕事への取り組み方が説明されています。
まずここでガツンと甘い心構えを破壊されます(笑)
本質を極めているプロフェッショナルには当然なのかもしれませんが、
ゼネラリスト的にあれもこれもと業務をしてきた僕には
(頭では分かっていても)こうやって断言されるとぐうの音も出ません。
手当たり次第ではなく、きちんと検討してから始めることを勧めています。


「誰にもできない仕事」というのは、通常の場合、ほとんど価値をもたない仕事だ。
価値がないからこそ、誰もやってこなかったのだ。


訓練されていない状態でのアウトプットは図5(前述)のように分布しているため、
「解の質」を上げるためには、まず個々のイシューに対して十分な検討時間を確保することが必要だ。




さて、イシューを突き詰めてゆくにはどうしたらよいのかというのが第1章に述べられています。
この辺りは他のビジネス書でも繰り返し述べられていることはありますが
それだけオーソドックスなアプローチと言えるのでしょう。
また僕自身もそれをないがしろにする時も多々あるので反省せねばなりません。


生産性が下がってきたときには、チーム全体でイシューの意識合わせを行う。
基本に立ち返って、「そもそもこれは何に答えを出すプロジェクトだったのか」ということを整理する。
そして、それがその時点でもメンバーを奮い立たせるものであるか、全員の理解がブレていないかを再確認する。




以降、第2章と第3章でイシューの分析を、
第4章と第5章ではイシューの具体的なアウトプットの方法論が述べられています。
気になったところをいくつか。


イシューの言語化におけるもうひとつのコツは、表現の形式に注意することだ。
よいイシューの表現は、「~はなぜか?」という、いわゆる「WHY」ではなく、
「WHERE」「WHAT」「HOW」のいずれかのかたちをとることが多い。


基本となる数字は、サイエンスであれば当然のこと、ビジネスでも常にある。


問題意識とは、歴史的背景を踏まえた分野・業界・事業の常識、
そして課題領域にまつわる一般的な通念、これまでの検討の有無、内容とその結果などだ。
「これらを知らないとその分野の人との会話が成り立たない」ということを一通りカバーする。
重要な視点のモレがないかを確認する。


どんな領域でも、これまで課題がどのように整理されてきたか、
課題をとりまくものがどのように位置づけられるか、という情報は必要だ。
検討している問題が既存の枠組み、つまりはフレームワークのなかでどう位置づけられ、
説明されているのかを理解する。



アマゾンのYour Highlightsのページによれば、僕はこの本に259ヶ所のハイライトをしたようです。
これは最近の本の中では多い方になります。
科学者らしい、概念の説明から具体的方法の説明への淀みない流れは
「良い本を読んだ!」という充実した読後感に包まれました。

またここでも重要と思われるのが『仮説を立てる』というスキル。
こういう結果だからこうに違いないといった思い込みや、
とにかくススメーッ!という近視眼的なアプローチではなく、
まず仮説を立てるということは非常に重要なのだなあと思いました。

というのも『仮説を立てる』というのは他のビジネス書にもよく出てきますし
自分自身の経験から考えてみても大事なスキルでもありアプローチの方法なのだと思います。

読みっぱなしにせず、事業構想や事業推進、そして日々の業務に忙殺されている時に
読み返してイシューを見極めて自分の業務を進めていきたいと思います。









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